真夏のシンドイ上位3位

こんにちは。お久しぶりのBUTAchanのブログです。
前回更新したのが、2月、ということで半年ぶりです(笑)
お盆も過ぎて、秋が近づいてきました。
養豚場でも、一年でいちばんシンドイ季節に終わりが見えてきました!!
豚飼いの名言集② 『夏を制する者は養豚を制す』 - BUTAchanのブログ
でも書いたのですが、もう一言で言うならば、夏=地獄です!
今回は、何がどのようにシンドイのかを書いていこうと思います。
【シンドイ第1位 出荷】
勤務中は常にシンドイ真夏ですが、体力的もメンタルも削られる作業が「出荷」です。
たくさん食べるイメージのある豚ですが、さすがに気温が30℃を超えると、暑くて餌を食べる量が減ります。
と、いうか、日中はほぼ食べません。
夜も25℃を下回ればモリモリ食べますが、熱帯夜では食欲があまり湧かないようです。
そうすると、何が起こるか? 「体重が増えない(増体が悪い)」のです。
つまり、普段ならば出荷対象の豚の群も、出荷適正体重になるまで時間がかかるのです。しかも、みんながみんな大きくなっていないため、出荷体重も夏は総じて小さくなります。
1頭ずつ体重測定しながらの出荷作業。暑いので、豚を追うヒトもシンドイですが、さらに「この豚はまだ出せない」「もったいないけど、他にいないから出しちゃう」的な感じで、なんだか消化不良のような感覚で、メンタル的にキツイです。
そして、毎週ある程度まとまった数を出さないと空かない豚小屋。空かないと豚の移動ができずに、回りまわって分娩予定のお母さん豚が分娩舎に入れなくなってしまうため、毎週の小屋空けは必須!
なので、あちこちの小屋を見て回り、大きくなった数頭を出荷して、ちょっと小さいのも半ば無理やり出荷して、どうにかこうにか小屋空けをするのです。これもメンタルやられるんです(泣)
大体、8月から9月中頃まではこんな感じです。お盆過ぎて、夜が涼しくなってきて、豚が餌を食い込み始めて2週間くらいたつと、一気に豚が大きくなって大フィーバーがやってきます!
暑い中の作業でも、出荷体重110~120kgがごろごろいると、テンション上がる↗し、あまり苦になりません。今年ももう少しだなぁ~。
【シンドイ第2位 発情が来ない】
以前も書いたように、分娩・哺乳して離乳すると5日後に大体発情がきます。そこで次の種付けを行うのですが、夏は暑さでお母さん豚も体力消耗しています。うまく発情がこない豚が増えます。基本は離乳して5日後だけれど、7日後・14日後とか1ヶ月後とかにやっと発情がくるお母さん豚もいて、その間、種付け担当者は毎日確認しなければならないのです。そう、発情がこない=仕事が増えるのです。
さらに、うまく発情がきて、種付けができても、妊娠していない豚も夏場は増えるため、夏の種付けはいつもよりも種付けの目標頭数を多めに設定するため、発情がこない=ノルマが達成できない、にもつながり、こちらも体力的にもメンタルもシンドイです。
【シンドイ第3位 母豚も食欲落ちる】
農場内で一番大変な「分娩・哺乳」をしているお母さん豚。しかも夏!
分娩舎のお母さん豚たちの食欲を落としてしまうと、乳の出る量にも影響が出るし(⇒当然乳が十分出ないと仔豚も育ちが悪くなります)、離乳後の発情回帰にも影響が出てしまいます。
なるべく、涼しい時間帯に餌をやり、水や氷や風を駆使して、時には解熱剤も使いながら、お母さん豚の食欲キープに努めます。
餌くれして、餌を残している豚・立ち上がらない豚には個別対応します(=仕事が増える)。
今年は、ほぼほぼみんな食べてくれたなぁ!よく餌を食べていると気分よく仕事を進められます。逆に、残している豚ばかりだと、メンタルがシンドくなります。
いかがでしたか?
書いていくと、夏は外にいるだけでもキツいのに、さらに仕事も増えるので体力面とメンタル面でシンドイのですね。
でも、夏も良いことありますよ?(今更。。)
冬はキツイ豚小屋の水洗作業、夏は天国(言い過ぎ)だし、
汗いっぱいかくから気持ちいいし。
個人的に、ただただ夏は好きですね。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
また、もし更新したら、ぜひぜひ読んでいってください☆
養豚場のネコの行方

こんにちは。BUTAchanのブログへようこそ。
オミクロンが猛威を振るっている中、イノシシ・豚に感染する「豚熱」もまだイノシシを中心に広がってきています。
報道では、実際に養豚場の豚で感染がみつかって『全頭殺処分』にならないとニュースにはなりません。でも、山伝いにイノシシからイノシシへと確実に広がってきているのが現状です。
ところで、この「豚熱」という病気は、感染した豚やイノシシの糞・尿・よだれ等体液などが感染源になります。なので、例えば感染源を踏んだ靴で養豚場へ入ってしまったり、感染源に接触した野生動物やネコが農場内に入り、ウィルスが付着しているそれが豚と接触することで感染します。
そのため、農場全体を防鳥ネットで囲い、鳥が入れないようにすることや、今までネズミ退治に一役かっていたいたネコを農場内に入れないようにすることを、対応策の一つとして行っています。
ただ、ネコ自身も様々な病気を媒介するため、昔から猫を養豚場で飼うのはNGとは言われていました。
養豚場に限らず、動物を飼っていたり、食べ物があるところ?にはネズミがいます。このネズミも曲者で、色々な病気を媒介するため害獣として対応しています。
ネズミがいて良かったことってあるかな。。。?
あっ!ゴキブリがいなくなることですね。(ネズミが食べるから)
でも、ネズミがいると病気を媒介するだけではなく、豚の餌を食べたり、あちらこちらで糞をしたり、電気配線や水道ホースを噛んで壊したりして非常に厄介者なのです。
そのため、野生のヘビ(でも、冬場は冬眠中)やネコが目を光らせていれば「ネズミ算」式には増えないのですが、捕食者がいないとどんどん増えます。
そうなると、ネズミへの対応は、「毒薬」をうまく使ってじわじわ数を減らす方向でしか対応できないので、従業員 VS ネズミ ですね。
ところで、「ネコを農場内に入れないで」、と簡単に某公務員の獣医の方々は言いますが、じゃあそのネコをどうすればよいのかは、各々農場が考えなくてはなりません。
・自分で引き取る
・引き取ってくれる人を探す
・保健所行き
・自分たちで処分する
・どこかに捨てる
・ケージに閉じ込めて飼う
選択肢として、おそらく各養豚場が行っている対応は、こんなところですかね。
表には決して出ないです。
でも、養豚場も必死です。
自分で飼えたり、飼ってくれる人が見つかればそのネコは超ラッキーです。
でも、ネコって愛着、わきますよね~。
狩りをしていない時の、のんびり昼寝したり、「にゃ~」って甘えてきたりするネコたちにどれだけ癒されたか!
いや、豚にも癒されますが、「豚=仕事」なので、仕事抜きで癒してくれるネコの存在は大きかったです。
「昔は良かったなぁ」と、思わざるをえませんが、背に腹は代えられないのです。
結局、何が言いたいかって?
飼える人は保護猫飼ってほしい、無意味に子猫を増やさないでほしい
くらいしか言えないのが歯痒い。。。
「皆が幸せ」なんて不可能だけれど
「1匹でも多く幸せに暮らしてもらいたい」と思います。
なんとも歯切れが悪いですが、ここまで読んでくださってありがとうございます。
また機会があればよろしくお願いします!
(続)
ハンストする豚

こんにちは。BUTAchanのブログへようこそ。
食欲はありますか?
食欲ない時は、どのように過ごしますか?
今回は「ハンストする豚」をテーマに書こうと思います。
ハンストとは、ハンガーストライキのことで、「何らかの主張を訴えるために断食をすること」です。
豚もハンストするのです。しかも妊娠中や授乳中といった「しっかり食べなくてはならない」時の豚にハンストされると一大事です。彼女たちの「主張」をいち早く聞き入れて改善しないと、お腹の子供や哺乳中の仔豚たちに影響が出てしまいます。
一般的な豚用飼料の原材料は、とうもろこし・マイロ・大麦・小麦(ふすま)・米ぬか・大豆などの油かす・米・魚粉などです。(メーカーや飼料によって異なります)
飼料工場で作られた餌はバルク車で運ばれて、農場の餌タンクに搬入されます。
そして、この餌タンクに入っている餌を配餌車なり、自動餌ラインなりで豚にくれるのです。
母豚たちの餌は(農場によって異なりますが)、妊娠豚だと1~2回、授乳期だと2~4回くらいでしょうか。大体の母豚たちは、餌の時間になるとソワソワし出して、「餌くれ」コールも激しいです。そんな中、ハンスト中の彼女たちは寝たまま。全身で「ご飯いりません」と主張しています。さて、主張の中身はなんでしょうか??
①足が痛くて立ちづらい、もしくは立つのが億劫
お腹も大きくなると足に負担がかかります。ちょっとしたことで足を痛めてしまうと立ちづらくて餌の時間に立たない場合があります。これは、個別に立たせてやるとわかります。立った時に4肢のどこかを浮かせていたら、そこが痛いのです。対処としては、鎮痛剤を注射してあげると次の日にはけっこう良くなっています。もちろん、痛めた原因も探します。
立つのが億劫なのは、分娩直後や夏場に多いです。億劫なだけならば、立たせてやるとそのまま餌を普通に食べ始めます。
②発熱
これも分娩直後や夏場に多いです。母豚の平熱は38ー39℃。大体、39.5℃以上熱があり、餌を食わないと「発熱」しているとして解熱剤で治療します。夏場は氷水を垂らしたりします。一時的な発熱ならば、解熱剤が効けばお腹がすいていたのを思い出して、餌を食べ始めます。
また立たせてやった後にすぐに寝てしまう母豚は熱があることが多いです。
③分娩間近
分娩が始まる数時間前には餌を食べなくなることもあります。(分娩中でも食べる豚もいます)
この場合は、母豚がソワソワしていたり、乳が張って滲んでいたりして、見ればわかるので「頑張って産んでね~」と声をかけるくらいでそっとしておきます。
④発情中
発情している時も食べない豚が多いです。なので、妊娠舎で餌を残している母豚がいたら、発情周期や発情しているか → 足が痛くないか → 熱があるか な感じで原因を探っていきます。
⑤尿をしていない・便秘
そりゃ、食べたくないでしょ。出るものが出なければ。
母豚のお尻付近がからっからに乾いていたら危険信号、尿が出ていない場合があります。けっこう豚って膀胱トラブルが多いのです。このような時はカテーテルを尿管に入れて排出してあげます。尿を抜くと食べ始める豚も多いです。
便秘も強敵。これは浣腸ですね。
適切に餌を食べて、排泄しているかを日々見るのは、とても大切です。
⑥餌の劣化
飼料工場で作られた餌の賞味期限は、2週間くらい、と聞いたことがあります。農場の規模や状況によって、1ヶ月くらい同じロットの餌を使うこともあります。梅雨時など、カビっぽくなったり、虫がわいたりします(米にわく虫と同じ)。
飼料タンクの掃除と、餌の管理も重要です。
ちょっとしたニオイの変化で食べなくなる豚もいます。
⑦水が出ているか、餌箱から食えているか
一番最初に確認することはコレでしたね。適切な量の水が出ているかと、顔に合った餌箱かどうかの確認は基本です。
顔に合った餌箱???
豚によって鼻が短い豚と長い豚がいます。鼻が短い豚は餌箱の奥は届かないのです。
⑧それ以外
①~⑦の理由でもない場合。これが一番厄介です。違うステージの餌(仔豚用のミルクなど)をあげてみたり、1回餌を抜いてみたり。。。あれやこれやと主張を探します。とにかく、食べ始めれば、きっかけさえあれば食べ始めることが多いです。
そして、直近で悩みの種の餌を食べない妊娠豚。移動のストレスもありましたが、彼女は草しか食べてくれません(草食寄り?)。。。夏ならば草はいっぱいあるのに!!
と、いうわけで冒頭の画像は彼女のために少ない草をむしって集めたものです。
いかがでしたか?
もっと書きたいこともあったのですが、長くなるのでこのあたりで止めます。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
また機会があればよろしくお願いします。
(続)
初心忘るべからず

こんにちは。BUTAchanのブログへようこそ。
年が明けて今年は寅年ですね~。
今回のテーマは、「初心忘るべからず」です。
先日某サファリパークで事故がありました。
これは、相手がトラで大事故になったのですが、実は似たような事は養豚場でも起きています。
要は、「動物舎のカギを閉めたはずが、閉めていなかった/閉まってなかった/開いてしまった」ということですよね。某養豚場では割と、日常茶飯事くらいに起きています。古い畜舎なので、どちらかというと「破壊されて脱走する」パターンが多いのですが。。。
養豚場だと、相手はブタなので、脱走したブタに出会っても特に向かってくるなんてことはありません。むしろ逃げます。集団で脱走されると、何人か人を集めてからブタを戻さないと収拾つかないことが多いですね。
ただ、♂ブタはけっこう怖いです。興奮していると丸腰で近づくのはけっこう危険なのです。では、ブタのサイズ別に起こり得る「接触事故」をご紹介します。
【生まれたて~1ヶ月齢くらいまで】危険度★☆☆☆☆
ブタは1500g程度で生まれてきて、1ヶ月で7・8kgまで成長します。サイズ感は小型犬ですかね。このくらいは、まだ力も強くないので口の前に指があった時に反射的にガブっとするくらいです。ただ、口がまだ小さいため、犬歯が指に若干刺さるので、ちょっと痛いですが、全然たいしたことはありません。
【1ヶ月~4ヶ月齢くらいまで】危険度★★☆☆☆
お母さんブタと離れて、離乳舎・子豚舎で餌をたくさん食べて、4ヶ月で体重は平均60kgくらい、人間の大人くらいになります。このくらいだと、まだ鼻の力はたいして強くはないのですが、豚房の中で作業していると、みんな寄ってくるのです。寄ってくるブタたちは、可愛いです!が、ちょうどブタの目線にあるものにガブガブ噛みつくのです(ブタは遊んでいるのです)。ブタの目線にあるもの、それは我々の足です。しかもふくらはぎとか、モモとかやわらか~いところを狙ってくるため、痛いです。そして、アザになります。なので足はアザだらけです(笑)
【4ヶ月~6ヶ月齢くらいまで】危険度★★★★☆
いわゆる肥育豚で、体重は出荷する120kgくらいまでのブタです。力も強くなってきています。何が危ないかというと、ブタ的には(多分)何の気なしに人間の股の間を通り抜けようとするのですが、これが危ないのです。出荷間際だと、股の間を通られると足が浮いてこちらはバランスを崩してしまいます。しかもブタは走っていたりします。未経験の方には「股の間を通さないように!」は必ず教えることですね。
あとは、やはり豚房に入る時が危ないです。自分の感覚だと、10頭以上の群に入る時には何か武器を持って行かないと(板とか木の棒のことです)、たちまち囲まれてあちこちガブガブされてしまいます。痛いし、邪魔で作業ができません。。。250頭の群の中に入る時は、けっこう怖かったなぁ。
【母豚】危険度★★★☆☆
母豚は大体150~230kgくらいですかね?まだ成長途中から母豚として働くため、徐々に大きくなります。基本的に、母豚とは1対1でしか対峙しないので、そんなに危険な目には合わないのですが、油断は禁物。以前、母豚を移動していて気付いたら自分が床に転んでいました。記憶が飛んだのか、一瞬のことだったのか、たぶん鼻ですくわれたのですね。しかも下はコンクリートの床だったので、打ち所が悪ければ・・・と思うとぞっとします。油断大敵です。何しろ、体が大きいので、柵とブタの間に手や腕をはさまれたり、足を踏まれたりするとすぐにアザができます。
【雄豚】危険度★★★★★
犬でも猫でもそうですが、去勢をしていない雄は少々荒っぽかったりします。個体によりますが、人間にむかってくる雄豚も中にはいます。「雄に背中は向けない」は、鉄則ですね。つい、一瞬の油断で雄の牙にすくわれて大けがすることがちょくちょくあります。しかも、入院するくらい。
興奮している雄豚は泡をバクバク吹いています。この状態で丸腰で近づいてはいけません。板なり、棒なり装備が必要です。大体、違う雄に柵越しで出会うとお互い興奮してバクバクし始めます。まぁ、「闘志」も必要なのですよ。草食系男子だとお仕事にならないですから。
いかがでしたか?
ざっくりこんな感じですかね?何にせよ、「油断大敵」です。「初心忘るべからず」です。でも、豚側のルールを守れば、ブタは優しくて元気で愛らしい動物ですよ。
ここまで読んでくださってありがとうございます。今年もよろしくお願いします!
(続)
養豚場の休みの取り方①

こんにちは。BUTAchanのブログへようこそ。
今年ももうあと僅かになりましたね。
年末ということで、今回は、「養豚場の休みの取り方①」をテーマにしようかと思います。
言うまでもなく、「養豚業」は365日稼働しています。家族経営などでは「365日出勤」の方もたくさんいらっしゃいます。
従業員を雇っている農場だと、会社によってそれぞれですが、週休1.5日が多いイメージですかね~。1週目は週1休みで2週目は週2休み、もしくは週に半日休みが1回と1日休みが1回。あとは、週休2日と週休1日のところがあります。
しかも、週休2日だったけれど従業員が減ったため週休1.5日に変更、なんてこともあったりします。
逆に、週休1.5日だったけれど、日々の仕事量が増えるの覚悟で週休2日に変えたりもします。私は個人的にこのスタイルは歓迎です。
有給に関する法律が変わったりもしましたが、「そんなの関係ねぇ♪」というところも割とざらにあります。辞める時に有給消化で、過去の未消化分は消滅。。。切ない。
あ、でも「夏休みと冬休みアリ」のところは、若干有給使えるはずです!
養豚場の仕事は、〇曜日は豚の移動、△曜日は離乳など曜日で動いていることが多いです。(このあたりはいろいろ変化もあるため後日②でいろいろ書く予定)
そして、種付け担当・分娩舎担当・・・など担当部署にわかれているため、大きな農場で担当が複数人いる場所以外は、誰かが休日の時は部署を掛け持ちで豚を見ることになります。
なので、
・人手がいる作業がある曜日は人員確保
・休日の際に掛け持ちで、業務が滞りなく遂行できるか
ということで、大体従業員の休みは曜日で決められているはずです。
それにプラス、プライベートを何より優先しなければならない(子供が小さいなど)、優先したい?(土日に予定を入れたい)人を考慮しつつ休みを組むわけです。
あとは、仮に週休2日の場合、連休で2日か飛び飛びで2日かも選択できることがあります。
ここで、さっき書いた「夏休みと冬休み」ですが、連休2日+有給1日で夢の3連休!とか、飛び飛びの間を有給とってめったにない4連休!!とか、会社によっては可能です。
なので養豚場に長い間勤めていると、「曜日感覚」はあるけれど、「祝日感覚?」はありません。ただただ「祝日=各業者が休み」という感じです。
そう、G.W.・お盆・年末年始は業者さんが長期休みに入ります!長期休み後、正常稼働するまでに間に合う分の餌や薬やワクチンを注文しなければならない、という「こちらは通常営業なのによくわからない長期休み感」を毎年味わっております。
ただ、養豚場の業務の中でも「出荷」は年末年始お休みになります。食肉センターがお休みだから。。だから、肉豚担当の人は年末年始の休みは取りやすいです。が、こちらも休みの間に豚が大きくなり過ぎないように、年内によくチェックして出荷豚を選ばなくてはなりません。休み明け、大きくなり過ぎた出荷豚たちがゾロゾロ。。では上から叱られます。(※大きくなり過ぎた豚は値引きされます)
そして、妊娠期間がはっきりしているため、本来予定を立てられるであろう繁殖部門ですが、これが一筋縄ではいきません。なぜって?豚の妊娠期間は114日間。
年末年始が予定日の豚には9月の初め頃種付けをしています。
9月の種付け、ということは8月分娩。真夏です。9月もまだまだ暑いため、豚もバテているため、夏の種付けは付けてもつかないことが多々あります。
なので、種付けの時に年末とか正月とかちらっと頭をよぎるけれど、それよりも確実に種付けをしなければ!という感じですかね~。
まぁ、良いのです。別に年末年始休みではなくても。
でもたまには3連休とか欲しいなぁ。。。。。(遠い目)
ここまで読んでくださってありがとうございます。
また機会があれば来年もよろしくお願いいたします。
よいお年をお迎えください!
(続)
豚の健康診断

こんにちは。BUTAchanのブログへようこそ。
今回は、消費者さんにはおそらく馴染みのない「豚の健康診断」がテーマです。健康診断というよりも、健康であるかどうかを調べる検査についてですね。
ちなみに身長も視力聴力も測りませんが、体重はよく測ります。
さて、コロナ時代になり、『PCR検査』という単語が耳馴染みになりました。
実は、この『PCR検査』は、豚でも行っているのです。(多分、どの動物でも)
では、現場サイドから見た豚の検査についてを書いてみようと思います。
※あくまでイチ現場の人間が書いたものです。獣医師ではないので、詳しく知りたい方はGoogleさんに頼ってください。
さて、どんな検査方法があるのか。。?
【 糞便検査 】
これは現場としては一番楽に採材できる検査です。対象豚房の糞を拾います。
糞便検査で検査するのは、寄生虫の有無の検査です。
寄生虫が発見された場合はその虫に効果のある駆虫薬を投薬します。と、言っても基本的に定期的に駆虫は行っているため、ここで発見される虫は駆虫が困難なしつこい虫だったりもします。が、肉には影響ありません。まれに影響がある場合は、その部位はしっかり廃棄されます。(主に肝臓)
話は変わりますが、東京目黒区にある「寄生虫博物館」行ったことありますか?私は昔一度だけ行ったのですが(近ければもっと行っているかも)、おもしろかったです。
【 血液検査 】
まぁ、検査と言えばコレですよね。血液検査。。。人間のように腕を出してじっとなんてしてくれるわけがありません。
肉豚は、1頭ずつワイヤー製の保定器を口にかけて保定して行います。これがそれなりの頭数がいると大変なのです。豚は鳴くし割と暴れます。採血する場所は首です。
種豚の場合は、尻尾から採血する場合もあります。こちらの方が暴れませんが、1頭ずつ狭い場所に入っていないとできません。
血液検査では、予算次第でいろいろな検査が可能です。(人間と同じです)
大体、当たりをつけて〇〇(ウィルス名)と△△と◇◇の検査をお願いすることが多いです。(予算の都合上)
ところで、人間は年1回行う健康診断ですが、豚の場合半年でお肉になるため個々を追跡することは少なく、日齢で対象豚を決めます。一般的なのは、30日齢・60日齢・90日齢・120日齢・種豚 で行うことが多いです。農場の規模によって対象頭数が変わります(統計学的なやつ)。
【 唾液検査 】
さて、唾液検査。人間がやるならば簡単です。豚も比較的簡単に採材できます。どのようにやると思いますか?
まず、太めの綿ロープを用意します。適当な長さに切って、豚房に結わきます。そうすると、目新しいモノを見つけた豚さんたちがワラワラと寄ってきて、ロープをハムハムし始めます。そう、コレです。ロープをハムハムさせて唾液を綿ロープに染み込ませます。そして、ある程度時間が経ったら綿ロープを回収します。回収したロープを強めなビニール袋に入れて、搾ります。あら不思議!ビニール袋に唾液が溜まります!こうして搾った唾液を検査容器に入れたら採材完了です。
ここでいくつか注意点があります。まず、ハムハムさせる時間。短いと搾れるほど唾液が染みていないし、長すぎるとハムハムし過ぎて綿ロープが破壊されてしまいます。豚の頭数と、大きさで時間は異なりますが、「適度な時間」があります。
あとは、搾り方。ロープと袋を絶妙な角度にして搾らないと、せっかく搾った唾液がまたロープに吸収されてしまいますよ~。
【 死亡豚解剖 】←「健康診断」ではないけれど
これは、死亡豚をまるまる検査機関へ持ち込む場合と、現場で解剖して「肺」「肝臓」「心臓」など、臓器の一部を持ち込む場合があります。
現場で、解剖は死体が新鮮であれば行うこともあります。時間が経ってしまうと変色や腐敗が始まり、よくわからなくなってしまうので。
まるまる持ち込む場合ももちろん、なるべく新鮮な状態で持ち込みます。現場で死亡理由が判断できない場合、病気診断のプロに診てもらいます。
こんな感じですかね?
あと人間の検査と違うところは、検体をまとめて検査することがある、ということですかね。群で飼育している離乳豚以降はまとめて検査することが多いです。その群で病気のレベルがどうか、ということですね。逆に、種豚は個別で検査することが多いです。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
また機会があればよろしくお願いします!
(続)
育児上手な母豚と向かない母豚

こんにちは。BUTAchanのブログへようこそ。
今回は、「育児上手な母豚と向かない母豚」がテーマです。
ちょうどタイムリーに事件に遭遇して、「ふぅぅ。。。」となったばかりなので。
人間も赤ちゃんに関する痛ましい事件をちょくちょく耳にしますが、豚界でもあるのです。。。
【 仔豚を踏んでしまう 】
日本の一般的な養豚場では、母豚は分娩柵という前後に少しズレることができるくらいのスペースにいて、その周りのスペースが仔豚エリアになっている「分娩豚房」でお産をさせることが多いです。仔豚エリアは、ざっくり言うと暖房がついていつでも快適なエリアと、トイレエリアに分かれています。
母豚が寝ている時は、仔豚たちはその周りのスペースにワラワラといるのですが、一旦母豚が立ち上がると、当然母豚の足回り、腹の下にもやってきます。問題はこの後、母豚が寝ようとする時で、仔豚は母豚の下にもいます。
子育て上手な母豚は、ゆっくりゆっくり足を曲げて徐々に寝そべるため、仔豚はうまく腹の下から脱出できます。
育児に向かない母豚は、「ドスン!」と寝るため、仔豚が巻き込まれます。巻き込まれるとどうなるか?運良く近くに人がいたり、仔豚が悲鳴をあげると立ち上がる母豚ならば助かることもあります。そうでないと『圧死』です。
確かに、10頭近く仔豚がいたら、1頭腹の下からいなくなっても別の仔がまた来たりします。でも、子育て上手母豚は、15頭いても踏まないです。逆に5頭しかいなくても踏んでしまう母豚もいます。
狭い所で飼っているから!!という声もあると思います。でも、違う、と私は思います。以前、母豚が自由に歩き回れるスペースで分娩させたいという思いで、何度かフリースペースで分娩させたことがありました。生まれたばかりのヨチヨチ歩きの仔豚は、お母さん豚によって踏まれてしまうところと、そうでないところがありました。
母豚の資質ですね。養豚場なので、子育て上手な母豚でないと、リストラです。生産性が悪くなります。
【 仔豚に噛みつく 】
これは、未経産豚、つまり初産の母豚を中心にあります。
大体は、①分娩時に痛いから。(そりゃあ、分娩は痛いよ。。。)
もしくは、②乳が張り過ぎていて仔豚が乳飲もうと触るだけでも痛いから(世のお母さんたちはわかるはず!)
そして、③見慣れないモノ(=仔豚)がいるから!!(何この小さい生き物は!?)
①の場合は、分娩が終われば落ち着きます。
②の場合も、離乳直前くらいの大きな仔豚を入れたりして乳を吸わせて乳房を柔らかくしてあげれば落ち着きます。
問題は③。これは、パニック状態に近いですかね。不思議なことに、仔豚には噛みつこうとするけれど、人間には噛みつかないことも多いです。
「生まれたて」の仔豚だけを受け付けない母豚も過去にいました。生後2週間くらいたった仔豚には普通に接するのに、生まれたてのホヤホヤ仔豚には噛もうとする母豚。彼女の場合、理由はわかりませんが、たぶん「母」には向かない豚なのでしょうね。
ところで、「噛みつく」と書きましたが、どの程度を想像しますか?
多少の甘噛み程度ならば何も問題はありません。
問題となる母豚は全力で仔豚を殺しにかかるのです。。。一撃です。
生まれたての1.5㎏の仔豚に対して、小さくても150㎏はある母豚。
昔、夜の間に分娩が始まり噛みついた母豚がいました。朝行ったら、血祭りでした。白い壁に血が飛び散り、母豚のまわりに仔豚の死体がたくさん。数頭の生存者が隅っこで震えていました(涙)
話を戻します。③の場合どうするか?
②と同じく大き目な仔豚を入れて「乳をあげる」ことに慣れてもらいます。これでOKなら生まれたての仔豚も入れてみて、問題解決!の時もあります。
大き目な仔豚を入れても噛みつこうをする場合どうするか?生後2週間もたてば、仔豚はだいぶしっかりしているため、例え母豚が殺意をもって噛みつこうとしてもうまく逃げられます。そして、うまいこと乳を飲みます。なので、同日分娩で里子先があるならば、生まれたての仔豚は里子に出してしまい、噛みつき腹には大き目仔豚をつけます。
大体は、次の日には落ち着くのです。でも、1日乳が飲めないことは生まれたての仔豚にとっては致命的です。人工乳を飲ませてやりますが、ずっと付きっきりも難しいので、育ててくれる母豚を探すことにしています。
母豚に鎮静剤を打ったりもしましたね。(⇒効果はイマイチ。よく効く薬だけれど、それよりも本能?が勝ったみたい)
あ、新入社員時代の話ですが、噛みついていた母豚に酒を飲ませたこともありました。酒飲んで、寝ている間に乳飲ませようと。当たり前だけれど、母豚は普段酒を飲まないので急アルのようにすぐに寝てしまいましたが。。。授乳中に酒ってダメだよね。。
いかがでしたか?ちょっと重めな話でしたが、ここまで読んでくださってありがとうございます。また機会があればよろしくお願いします!
(続)